鎌倉オフ レポート by 最高顧問
1998年8月8日、仏滅。まだ見ぬ同士達は鎌倉へ集結した!

1.円覚寺

最高顧問、専任教授夫妻に、専任教授夫人の友人、さらにはあの 掲示板の女帝かしむらさんがいきなり登場!
 そんなかしむらさんは動物好きだった。みんなでリスとたわむれつつお弁当!

しかし、目が赤いだけでこんなにブキミになるのか...もっとかわいかったんだよ。


 超メジャー寺、円覚寺の釈迦如来は、冠をかぶってアクセサリーをつけている。
 大日如来か菩薩みたいでカッコいい。でも表情がキツイんだよねえ。
 座禅をする庵には阿弥陀如来立像がいる。これはとても優しい顔をしていて
 羽織っている衣も、高級な生地をさりげなく着こなしている、という感じ。
 みなさんの間でも人気が高まっておりました。

2.東慶寺

  ここが本日のメイン。そう、ここには「水月観音」がいるのだ!私はこの日をどれだけ待ったことか...。
  ここでオーモリさん、ツチダさん通称「赤坂姉妹」、そしてKamadoumaさんが合流。
 そしてあの謎の男、専属仏師がついにその姿を現した!!
 

 

 一度行った人なら分かりやすい(笑)おちゃめな地図あり

 横の寺務所から、中に上がらせてもらうと、そこは田舎のおばあちゃんち!  日が差し込まないで暗いままの居間にはしゃれたテーブルがあった。聞いてみると、なんと明治天皇がお使いいなっていたとのこと!たしかに、この雰囲気。明治の文豪とかが休んでいそう。


 

 その奥にいました。水月観音。
 水月観音の前には、皆言葉を失いました。 美しい!
 この美しさは水月観音写真集を見てください!

 

東慶寺の朱印。いかにも女性らしく、たおやかな字じゃございませんか。
 (東慶寺は尼寺です)

3.浄智寺

 鎌倉五山の一つでありながら、わりと地味なこの寺。しかし!オレはこの寺を薦める!
  

 

ここに車をおいて近くのメジャー寺、円覚寺に行ってしまう輩が多いんだね...
それでも決して怒らず、「この寺にもお参りください」。
この控えめな態度が好感度UP!

そう、この寺は仏もいいが、この「ほのぼの看板」見逃せないのだ!


 

あ、すいません。そんなに気をつかっていただかなくても...
ええ、ええ。やはり逆まわりは気持ち悪いっすから...
あっちでいいんですか?あ、どうも〜

この他傑作だったのは、「右廻りでお進みください」
皆、超電磁たつまき(by コンバトラーV)のようにクルクル廻りながら進んだのは言うまでもない。
(だれか写真撮った? >>鎌倉オフ参加した人)

浄智寺にいるのは、阿弥陀、釈迦、弥勒の3如来。この3人で「過去」「現在」「未来」を 現しています。15世紀の「宋朝様」といわれる様式で、衣のひだも細かい優美な造り。
裏には聖観音菩薩立像。60cmくらいの像だけどなかなか雰囲気がいいんだな。
鎌倉様式にはよくあるカタチなのですが、かなりのO脚なのがまた微笑ましいんだよね。(笑)

下の写真は、入り口と、脇にあった小さな石仏。落ち着いた良い寺です。
 

4.浄光明寺

そうこうしていると、浄光明寺の拝観終了時間が近い! すかさず最高顧問が電話を入れた。
「あのっ!ボクたち仏像好きが集まって寺をまわっているサークルなん ですけどっ!
 これから行きますので、門開けておいていただけませんか?」

一般人がこの電話を聞いていたら、この一団をどのように見たことだろう。

ここのブツは、阿弥陀三尊。これまた阿弥陀さんが冠をかぶっているが、 後からだれかがかぶせたらしい。けっこう浮いてる。
でも宋朝様の流れるような衣のひだとか、卵型の優しい顔は何度見ても美しい。
 とくに観音、勢至菩薩がわずかに傾いて、如来によりそうような姿がホントいいです。
切れ長の優しい目に見つめられて、思わずこっちも微笑みを返してしまいます。
がんばって歩いてきた甲斐があった!
  

 

お寺の人に説明をしてもらったあと、記念撮影。
ブキミな露出アンダーがイイ感じ。(笑)

 

寺を後にした一行は、鎌倉駅そばのお好み焼き屋で軽く宴会。
  

 

専任教授自ら、お好み焼きを返すという、
貴重な映像。

 

 以上が今回の行程です。
今回の仏は鎌倉時代や室町時代のものを多く見ました。
古くからの様式を守りつつ、釈迦如来に冠をかぶせたり、平気で弥勒如来を並べてみたり、「水月観音」というジャンルを創り出したり、新しいことにもチャレンジしています。
私はこれを「オルタナティブ仏」若しくは「オルタナ系仏」と名付けた。
彼等は「仏像界のレッド・ホット・チリペッパーズ」「仏像界のベック」なのです!
 (東大寺や法隆寺の仏はディープパープルやジューダスプリーストかな)

 とても楽しかったのでまたやりましょう!(^_^)/~


日仏会へお便り

19/AUG 1998

日仏会レポート部門

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