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匿名希望さん(大学生)からの質問

私は、今学校の卒業論文で金剛力士像について勉強しています。
何でもいいので金剛力士像について教えてください。
よろしくお願いします。

 

最高顧問の回答

こんにちは。日仏会最高顧問です。
金剛力士の原点は、執金剛神(「しつこんごうしん」or「しゅうこんごうじん」)
です。こういった仏像たちは、多くの場合インドのヒンドゥー教の影響で
できあがったものでして、原語はインドの古い言葉でヴァジュラ・パーニと言って、
最強の武器とされる「金剛杵を手にする者」という意味だそうです。

この執金剛神が二体一対となったものが、仁王です。
仁王は詳しくは左が密迹金剛(みっしゃくこんごう)、
右が那羅延金剛(ならえんこんごう)と呼ばれ、お寺の門の両脇に安置 されています。
密迹というのは、原語はグヒヤカと言うそうで、もともとは毘沙門天の家来 らしいです。
那羅延というのは、ナーラーヤナと言って、ヒンドゥー教でいう ヴィシュヌ神の別名であるという説があります。

仁王というと、阿形と吽形があるのはご存じですね。
インドのサンスクリット語のはじめとおわりの音を表わす ことで、真実の世界の全てを表現していると考えられています。

以上は、「仏像はやわかり小百科(春秋社)」を参考にしました。

執金剛神は、奈良東大寺三月堂にいます。秘仏なので、八世紀の 古いものなのに、赤や緑の彩色がちゃんとのこっていてスゴイです。
朝日新聞社の「日本の国宝」52号に、どアップで出ていますし、
観音との関連など興味深い記事が載っていますので、 ぜひ一度目を通されることをお薦めします。

また、三十三間堂の二十八部衆のメンバーとして、密迹金剛と那羅延金剛がいます。


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24 OCT 1998

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