一般の方からのリサーチ依頼


質問

こんにちは。大学の時すこし仏像をかじっていたものです。
レポート書く時にこのホームページを知っていたらと後悔しきりです。
ところで学生時代研修旅行に行った際、清涼寺かどこかで仏像の内臓を見たことがありました。
はっきり覚えてないのですがどこだったか御存じないでしょうか?
もう一度是非見てみたいのです。よろしくお願いします。

 

最高顧問の回答

こんにちは。 当相談室へようこそ!
仏像をかじっていたとは、そうとう歯が丈夫だったんですね...
おっと、お約束とは言え、身も凍る冗談を言ってしまいました。(^_^;)

おっしゃるとおり、清涼寺にあります。
東洋式に、五臓六腑のぬいぐるみを作って、それを仏像の体内に入れたんです。
現在は、堂内の端に内臓だけを陳列しています。この辺のくだりは、いとうせいこう&みうらじゅんの「見仏記」244ページから抜群の文章が載ってます。


ちなみに清涼寺式釈迦如来について。

  • 衣文の特徴:
    衣が両肩をおおう通肩で、胸の周りの衣文線が同心円状になっている。
  • 髪型:
    螺髪じゃなくて、縄みたいなのをぐるっと巻いた形。インドのガンダーラ彫刻にちょっと似てる?

清涼寺の釈迦如来は、インドの王様が釈迦を信仰し、作らせた像が中国にわたり、それが日本に来た、という伝承がありましたが、修理の際に、987年、中国で作られた像を東大寺の僧が持ちかえったということがわかりました。

その後、各地にこの清涼寺様式の釈迦如来がいろんな寺でコピーされ、カバーヴァージョンが広く出まわったのは有名な話ですね。(奈良:西大寺、唐招提寺 東京:大円寺 神奈川:極楽寺、称名寺 などなど....)

 

本家本元、清涼寺釈迦如来
輝く瞳がクール!!
こちらは西大寺の釈迦如来
(1249年)
表情がだいぶ違うね



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2 AUG 1999

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