一般の方からのリサーチ依頼


質問

先日、奈良国立博物館で竜猛菩薩なるものを見たのですが、あれはいったいどういった由縁のものなのでしょうか。
形は、思いっきり僧形で名前を見るまで地蔵菩薩立像だと疑いませんでした。
金剛界曼荼羅のなかの勇猛菩薩となにか関係があるのでしょうか。
この疑問を日仏会の熱い回答で氷解させてください。お願いします。

 

最高顧問の回答

こんにちは。 いや〜この秋はついこないだまで暑くって...。
昨日、近所の桜の木が、間違って花を咲かせていました。まったく、世も末ですなあ〜。

さて竜猛菩薩ですけど、これは観音菩薩とか普賢菩薩とかああいうグループではなくて、ようするに「祖師」のカテゴリに分類される偉いお坊さんです。
偉い坊さんのことも、菩薩と呼びますもんね。興福寺北円堂にある、運慶の傑作「無著、世親菩薩」だって、僧形ですしね。

んで、この竜猛さんって誰かと申しますと、この方、真言宗の七大祖師のリーダーなんです。
竜猛と竜智さんは、ちゃきちゃきのインドッ子。金剛智、不空、善無畏さんはインドから中国にわたりお経を訳した。一行さんは中国で彼らと一緒に経典を整理して、恵果さんは唐に留学してた空海に教えた。この空海さんを含めて、彼らのことを「真言八祖」と呼ぶそうです。

 


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2 AUG 1999

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